小学生のプログラミング教室を選ぶときは「何のためにプログラミングを学びたいかを明確にする」ことをおすすめします。ほかにも「リアル教室」と「オンライン教室」のどちらを探すことを決めておくことや、プログラミング教室の料金の仕組みについて理解しておくことが望ましいです。小学生に最適なプログラミング教室の選び方を、以下の選択肢から解説します。
何を学びたいかを明確にする
プログラミング教室、プログラミングスクールと言っても、教わる内容やカリキュラムにはいくつかの種類があります。
そのため、プログラミング教室に通わせたいと考えている場合には、プログラミング教室において一体何をどんな事を学ばせたいのかを明確にしておく必要があります。
たとえば、ロボット工学とプログラミングを学習したいのに、ゲームプログラミングがウリの教室に通うのは、学びたい事と学べる事のギャップを感じてしまいます。
小学生向けの「プログラミング教室」とひと口に言っても、学べる中身は以下のように多数の種類があります。
プログラミング関連の学習内容
- 純粋なプログラミング
- ゲームプログラミング(ゲームに特化したプログラミング)
- ロボット制作とプログラミングの組合せ
- 電子工学とプログラミングの組合せ
- 英語とプログラミング
- タイピング(ブラインドタッチを習得する)
- パソコン操作全般
リアル教室かオンライン教室か
最近はリモートワークの影響もあって、プログラミング教室もオンラインで受講できる教室が多くなってきました。
そうした場合、通学タイプの「リアル教室」か自宅から学べる「オンライン教室」のどちらにしようか迷ってしまうと思います。
「リアル教室」には、①小学校の授業環境に近い環境であること、②子供の様子が先生に伝わりやすい、などのメリットがあります。
「オンライン教室」では、①全国どこでも選ぶ候補にできる、②通学にかかるお金や時間を節約できる、などのメリットがあります。
リアル教室がいいか、オンライン教室がいいのかはお住まいの地域や子どもの学習意欲などによっても左右されます。
プログラミング教室の料金の仕組み
プログラミング教室を選ぶ上で、教室の料金の仕組みを理解しておくことも重要です。
プログラミング教室の「料金」は以下の種類があります:
- 月謝…月単位に発生する料金です。月額の料金です。
- 入会金…教室に入会する際の初回に支払う料金です。入会金は教室によって要・不要がわかれるところです。キャンペーンによって一時的に不要となるケースもあります。
- 年会費…年単位に発生する料金です。プログラミング教室としては年会費が必要な教室は少な目です。
- 教材費…学習のためのテキストや、ロボットやマイクロビットなどの実物教材にかかる費用です。テキスト代は毎月かかることが多く、ロボット系の実物教材は買い切りタイプで初回のみにかかることが多い。
- パソコンレンタル…教室によっては学習に使用するパソコンを自分で用意しなければならないケースがあります。パソコンの用意が難しい場合には料金が別途かかってしまいますが、パソコンをレンタルできることがあります。パソコンをレンタルする場合、毎回いくらかの費用がかかります。
料金については以下の観点で確認しておくようにします。
- 月謝…月々いくらか確認する。
- 入会金…有無を確認。
- 年会費…有無を確認。
- 教材費…有無を確認。何についていくらかかるのかも合わせて確認。
- パソコンレンタル…レンタルの必要がある場合のみレンタル可否と料金を確認。
教室・コースの対象学年
プログラミング教室や、教室で設定されているコースには、対象学年や対象年齢があります。
幼稚園児から中学生まで幅広く対象学年を設けている教室もあれば、小学4年生以上と設定されている教室もあります。
なので、プログラミング教室を探すときには、子どもの学年・年齢と、教室が対象にしている学年・年齢がマッチしているのかをまず確認する必要があります。
その際に、プログラミング教室のカリキュラムにあるコースごとに対象学年、対象年齢が設定されています。
たとえば、
- 入門者コースは小学1年生~小学3年生
- 上級者コースは小学4年生以上
などのようにコースごとに対象学年、対象年齢が設定されていますので、マッチするコースがあるかを確認する必要があります。
子どもの性格と教え方の相性
子どもの性格と、教室の教え方の方針や先生方の教え方との相性をみておくことも重要です。
すべてのプログラミング教室というわけではありませんが、プログラミング教室の教え方は積極的に先生が児童にやり方を教えるという場面が少ないのです。
プログラミングでは作成したコード(プログラム)が意図したとおりの動作とならない場合、何度も何度も考えなおして試行錯誤していく必要があります。
そこの「何度も考えなおして試行錯誤」する部分を先生が教えてしまったら、「考えて解決する力=問題解決能力」が身につかなくなってしまうためです。
ただし、この教え方にあう子どもとあわない子どもがいる事も忘れてなりません。
たとえば、わからない事があると完全に手が止まってしまう性格の場合には、上記の教え方にはあわない可能性があります。
そのため、子供の性格と通わせたいと思う教室の教え方の相性がどうなのか?という視点も大事になってきます。
見逃してはいけない教室風(校風)
人間が集まるところには文化や風土が生まれます。
プログラミング教室も例外ではありません。
仲間同士で切磋琢磨するプログラミング教室があれば、お互いをライバル視するエリート集団のような教室もありますし、和気あいあいで仲良しな雰囲気の教室もあります。
特に、実際に通学するリアル教室で学ばせたい場合は、教室風(校風)はチェックしておきたい要素です。
子どもがその教室の一員になったとしたら、うまくなじめるのか?プラスの影響が多いのか?などを想像してみてください。
スキルアップ後の先をどこまで考えておくか?
あなたの子どもはプログラミング教室に何年通うことになるでしょうか?
1年間でしょうか?
小学校+中学の9年間でしょうか?
なかなか、この質問に対して明確に答えることは難しいと思いますが…
たとえば、小学校+中学の9年間の長期にわたって子どもをプログラミング教室で学ばせたいと考えている場合には、教室に「上級者コース」や「経験者コース」があるのかを確認しておく必要がありそうです。
なぜなら、大半の子どもはプログラミングの入門者・初心者コースから学びはじめますが、ある程度のスキルが身についてきたときに、上級者向きのコースがあれば、無理なく効率よく学習を継続できるからです。
ただし、子どものスキルが 入門者・初心者コースから中級者にレベルアップしたときに、他の教室へ移籍することも視野に入れられるのであれば、「上級者コース」や「経験者コース」の有無は考えなくてもよさそうです。
体験授業の重要性
プログラミング教室では、ほとんどの教室で実際の授業の感触がつかめるように、体験授業をおこなっています。
体験授業にかかる費用は「無料」となることが多く、有料だったとしても少額である場合がほとんどです。
候補となるプログラミング教室が出てきたとしても、入会する前に実際の雰囲気がわかる体験授業に参加してみることを強くおすすめしています。
子どもの気持ちは変わりやすく、ある意味飽きっぽいところもあります。あれだけプログラミングスクールに通いたいと言っていたのに、体験授業を3回受けたら気が済んだようで飽きてしまった…、ということもあります。
逆に、そこまで気が進まなかったのに、行ってみたら想像以上に「楽しかった!」ということもあるのです。
体験授業に参加してみることで、実際の授業の雰囲気がわかったり、プログラミング学習が楽しいのかどうかについて気が付くことがあり、入会したあとに「しまった!!」となる可能性を減らすことができます。
まとめ
小学生に最適なプログラミング教室の選び方
- 事前に「何を学びたいのか?」を明確にしておく必要があります。
- リアル教室かオンライン教室のどちらが適しているのか?や、プログラミング教室(コース)の対象学年や対象年齢がマッチしているか確認します。
- プログラミング教室の料金の仕組みを理解しておいたり、教室やコースの対象学年・対象年齢がマッチするかを確認します。
- 子どもの性格と教え方の方針の相性があうのかを確認し、教室の雰囲気(=教室風、校風)を感じとっておきます。
- プログラミング教室の候補が絞られたら、体験授業に参加してみることで、実際の授業の雰囲気がわかったり、プログラミング学習が楽しいのかどうかについて気が付くことができます。